« 小島地蔵堂の石仏(調布市小島町) | トップページ | 金龍寺の石仏(調布市西つつじヶ丘) »

2023年9月17日 (日)

大正寺の石仏(調布市調布ヶ丘)

調布駅北口から布田天神通り商店街を北進し、国道20号線を渡った角にあるのが真言宗の大正寺。その先には西暦900年からあるという旧郷社の布田天神があり、大正寺はその別当寺である。

Dscn5764

布田天神に向かっていく参道の途中に立派な山門がある。かつて上布田にあった栄法寺と下布田にあった宝性寺、そして布田小島と上布田宿の境にあった不動院寿福寺の3寺が合併して、大正4年(1915)に創建したのがこの大正寺である。布田天神が近く人通りが絶えないことから、自由に参拝しづらい雰囲気がある。

Dscn5765

山門の先には本堂があるが、その左手前に舟型光背型の石仏が並んでいる。後ろの説明板には六地蔵とあるが、手前の大きさのまちまちな6基はどうも墓石を集めたもののようである。後ろの中央にある大きな舟型光背型の地蔵菩薩像は寛文2年(1662)2月のもの。文字が欠損しているが、武刕多摩郡の文字が読める。六地蔵の右外にあるのが舟型の聖観音菩薩像。これは元禄9年(1696)正月の紀年がある。

Dscn5772

少しばかり山門側に戻ると、草に囲まれて正体の分からない笠付角柱型の石仏がある。調布市の資料ではこれは庚申塔で、造立年は元禄7年(1694)10月。下札村(下布田村)の銘があり、もともと旧甲州街道沿い布田駅付近にあった宝性寺の角地に安置されていたらしい。廃寺とともに移された。

Dscn5775

墓地方面にも多くの石仏があるが、檀家以外は歓迎されないようなので遠目に見ると、一基の庚申塔があった。駒形の庚申塔で、日月、青面金剛像、三猿の図柄。中折れが2ヶ所ある。「奉納庚申 武州多摩郡府中之内下布田村 同行十四人」とあり、造立年は正徳2年(1712)11月とある。資料では奥にも複数の馬頭観音を含めた沢山の石仏があるが今回は拝観できなかった。

場所  調布市調布ヶ丘1丁目22-1

| |

« 小島地蔵堂の石仏(調布市小島町) | トップページ | 金龍寺の石仏(調布市西つつじヶ丘) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 小島地蔵堂の石仏(調布市小島町) | トップページ | 金龍寺の石仏(調布市西つつじヶ丘) »