北野庚申堂(三鷹市北野)
仙川の流れと中央自動車道が交わる辺りは市区境が複雑なところ。仙川河畔の天神山城跡は三鷹市北野、北野庚申堂から東へ200mほど行くと世田谷区給田、庚申堂の南50mからは調布市新川になる。現在は外環自動車道と中央自動車道のインターチェンジ工事が着々と進んでおり、北野庚申堂はインターチェンジの一画に位置するようになる。
庚申堂の入口はとても分かりにくい。写真左の高架は外環自動車道になる部分。その脇にブロック塀があって戸建の屋敷の門のようになっているのが北野庚申堂の入口である。玄関前に立つとコンクリート製の立派な堂宇に納められているが、この堂宇は昭和49年(1974)に建立されたもの。
正面には4基の庚申塔が並んでおり、右端は上部が欠損しているのものの日月、三猿の図柄のここでは最古の庚申塔。造立年は延宝8年(1680)9月と刻まれている。「奉供養庚申」「同行十五人」の銘が見られる。左の舟型光背型の庚申塔は日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿が描かれており、享保9年(1724)10月の造立。右側に「奉造立供養庚申待」の文字がある。
左から二番目の背の高い駒型の庚申塔は上部に日月、基壇に三猿?と思われる彫刻がある。しかし眺めていると12猿くらいに見えてくる。造立年は宝暦13年(1763)11月で、中央には「奉供養青面金剛庚申需為二世安楽」とあるが、一部意味が分からない。左の板駒型の庚申塔は延享元年(1744)11月の造立で、日月、青面金剛像、三猿の図柄。
左隅の脇には角柱型の馬頭観世音が立っている。造立年は弘化2年(1845)とあるが他の文字は読み取れない。
対角の右脇隅にあったのは「神」と書かれた角柱。右側面には「建之」の文字が見えるので、上部が欠損したものだろう。地神なのか水神なのか、はたまたそれ以外なのかは全く分からない。
場所 三鷹市北野4丁目15-6
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