品川道上車返村庚申塔(府中市白糸台)
江戸の百万人マーケットで度々起こる大火の度に家を建て替えるニーズの為、青梅、奥多摩地方から材木を筏にして多摩川に流し、六郷土手辺りで荷揚げをしたのち、人夫(変換で出ないのでもしかしたら差別用語か)が山に帰るために辿った帰り道の街道が品川道である。別名筏道とも呼ばれており、田園調布辺りから東府中駅で旧甲州街道に合流するまで繋がっている。
西武多摩線白糸台駅の南西に第四小学校があり、その南東角に駒型角柱型の庚申塔がある。文字のみの庚申塔で、青面には大きく庚申塔、左側面には道標として「東品川 西府中 道 上車返村」と刻まれている。
造立年は現在の石塔は昭和3年(1928)3月だが、これは再建年。元あったものは嘉永6年(1853)4月だったという記載もある。東府中から飛田給迄の品川道は江戸時代の前期には甲州街道としても使われていたらしい。ここはまさにその区間で、1600年代には多くの人々がこの前を往来していただろう。その当時にもさらに先代の庚申塔があったのではないかと想像する。
場所 府中市白糸台1丁目58番地先
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