苦楽院地蔵堂(三鷹市中原)
中原の庚申塔の向かいには墓所があり、春清寺の境外墓地で苦楽院と名付けられている。墓所の前の道は古い道で、是より東側には多くの村人が住み中仙川と呼ばれた地域。墓所の南西端に道に向かって開いた堂宇があり、地蔵菩薩が多数祀られている。中央の丸彫の地蔵菩薩坐像は宝暦4年(1754)2月の造立で、「中仙川村75人」の銘がある。
丸彫の地蔵菩薩が手前に2基、後ろに3基あるが、手前の左右は享保4年(1719)11月のもの。どちらも「武刕多摩郡府中領中仙川村」の銘がある。後ろの3体は、右と中央が宝暦4年(1754)2月、左が享保4年(1719)11月のものなので、元は享保4年の六地蔵だった可能性がある。何らかの理由で欠けると新しい地蔵を建立してきたのだろう。すべての地蔵の台石に府中領中仙川村とあるので、歴代大切にされたものと思われる。
場所 三鷹市中原3丁目6-19
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