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2024年1月17日 (水)

安養寺の石仏(府中市本町)

東京競馬場の北東にある天台宗寺院の安養寺。川越の喜多院と同じく慈覚大師(794~864)が開山し、永仁4年(1296)に再興したと伝えられる。相当な古刹である。山門は西側、東側は駐車場の入口になっている。

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西の山門から参詣するのが正式なのだが、都合で東の駐車場側からお詣りした。東の入口には複数の石仏が並んでいる。

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手前(左)にあるのは笠付角柱型の庚申塔。日月、青面金剛像、二鶏、三猿が描かれており、元禄10年(1697)10月の造立とある。右側面には「武州多摩郡府中矢崎村」の銘がある。府中市の資料によると、この庚申塔は元都矢崎村1-10の府中街道沿いにあったというので、現在の山門の西に通っている都道府中街道のどこかにあったのだろう。

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右の方には馬頭観音が3基並んでいる。両脇が舟型光背型の馬頭観音で、文字はまったく見当たらない。小さな角柱も馬頭観音で、正面に「馬頭観世音」の文字と施主名が刻まれている。

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本堂前を過ぎて、山門を出たところにあったのがこの一連の石仏。舟型の石仏は摩滅が進んでいて文字がほとんど読めない。左端と左から2番目は不詳。ひときわ大きな舟型光背型の地蔵菩薩はかすかな痕跡からおそらく延宝2年(1674)正月造立のものだろう。資料には「奉造立石地蔵為現当二世願主等敬白」「府中下河原村念仏講中廿三人」と刻まれているとある。右から2番目の角柱は馬頭観音で、平成3年(1991)2月の新しいものであった。

場所  府中市本町1丁目17-10  map

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