加藤家供養塔(府中市南町)
府中市南町を歩いている時、下河原通りのとある万年塀の脇に石塔があるのを見つけた。個人宅の敷地だが、舗道から何も遮るものもないので、御参りさせていただいた。
奥に回って文字を読んでみると、「百番観世音菩薩、四国八十八ヶ所 供養」とあり、造立年は文政10年(1827)8月とある。施主は加藤嘉左エ門である。観音霊場巡礼供養は近畿三十三ヶ寺を巡るのが平安時代末期に主流になり、続いて西國三十三ヶ所、鎌倉中期になると坂東三十三ヶ所、そして室町時代には秩父三十三ヶ所の札所が成立した。秩父は後に一ヶ寺加えて三十四ヶ所となったので、三十三ヶ所ふたつと秩父を合わせるとちょうど百ヶ所になるという訳である。
場所 府中市南町4丁目7-3 map
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