品川道の庚申塔(狛江市東和泉)
小田急線狛江駅から南東へ150mほどの場所の古道品川道の分岐点に植込みに巻かれた庚申塔が祀られている。この道は品川道、あるいは筏道とよばれ、江戸の建築材を六郷まで筏に乗って多摩川を下った青梅地方の筏師たちが帰る道筋である。
狛江駅前から南下した品川道はここで左の方へ進むが、その先は不明瞭である。この辺りは明治時代以前には駄倉と呼ばれたところ。かつては狛江駅のすぐ北側を六郷用水が流れており、用水を渡る橋が駄倉橋といってまだ親柱がある。そこからこの二又までは200mほど。この樹木の下にはかつて3基の石仏があったらしいが今は2基。
右の駒型の庚申塔は日月、青面金剛像、三猿の図柄で、「奉庚申供養」の文字。また「武州多麻郡泉村」の銘があり、造立年は正徳3年(1714)霜月と刻まれている。下部の願主名には谷田部姓が多い。左の石柱は猿田彦大神と書かれたこれも庚申塔のひとつで道標を兼ねている。正面には「西ふちう」右には「のぼりと」の文字があり、裏面には「庚申待講中」の文字。これ以外にあと地蔵菩薩坐像が1体あったらしいが見当たらなかった。
場所 狛江市東和泉1丁目7番地先 map
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