屋敷分浅間神社の石仏(府中市美好町)
かつての甲州街道は府中大國魂神社を過ぎると、片町、そして屋敷分村、本宿と続いていた。現在の分梅通りは江戸時代から、この地域の南北の幹線道路であった。光明院坂から北上すると、甲州街道とのちょうど真ん中あたりに屋敷分浅間神社がある。
浅間神社の創建年代は不詳ながら江戸時代には既に屋敷分村の鎮守であったようだ。境内の鳥居は嘉永7年(1854)2月の建立年が刻まれており、屋敷分村氏子中とある。この鳥居の手前、北側にある覆屋には複数の石仏が祀られている。
ひときわ大きな笠付角柱型の庚申塔が主役だろう。府中で最古の庚申塔で、延宝2年(1674)2月の造立。日月、青面金剛像、二鶏、三猿が描かれており、「府中屋敷分村」の銘がある。右の角柱型の石塔は普門品供養塔で「奉読誦普門品供養塔」と書かれている。造立年は寛政2年(1790)4月、「武州多摩郡屋舗分村観音会講中」の銘がある。
場所 府中市美好町3丁目42-2 map
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