光明院の庚申塔(府中市分梅町)
光明院は真言宗の寺院。創建年代は不詳だが、鎌倉時代に北条家の家臣小川義継が建立した祈願所が始まりらしい。古い寺院である。光明院の辺りが多摩川の河岸段丘の崖線のひとつになっており、門前の道は光明院坂と呼ばれる坂道である。
光明院坂は鎌倉街道とも呼ばれる古道で、別名「根っこ坂」とも呼ばれる。これは昔この坂道が荒れていた頃、道の両側に木の根っこが沢山あったことに由来するらしい。坂下は分倍河原で、原稿3年(1333)に新田義貞と北条義家が合戦した地である。
山門脇に1基の庚申塔が立っている。笠付角柱型の庚申塔で、日月、青面金剛像、三猿が描かれている。造立年は元禄10年(1697)7月、側面には「庚申帝釈天 武刕江戸 天野清左衛重有」と刻まれている。また「当寺八代目 法印海誉」の銘もある。これ以外にも、府中市の資料に依ると、享和元年(1801)の笠付角柱庚申塔があるらしいが見当たらなかった。
場所 府中市分梅町1丁目13-1 map
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