« 武蔵境通りの聖観音(調布市深大寺北町) | トップページ | 長久寺の石仏(三鷹市大沢) »

2024年4月16日 (火)

山野庚申塚(調布市深大寺北町)

調布市の北の端にある地域の古い地名が山野である。2分も歩けば三鷹市野崎に入る。少し西にある国立天文台の東側を走る天文台通りは昔は野川の支流が流れ下る谷筋でワサビを栽培していた。当時の南北の道は、野崎八幡に向かうかつての深大寺道(現在の武蔵境通り)と、山野地区の真ん中を通る道筋で古くからの鎌倉街道と呼ばれる道。後者の道筋近くにあるのが山野庚申塚である。

Cimg0607

上の写真の左の道は南にある宿神明社から北進する道で、庚申塚の先で主要村道に合流していたが、実は庚申塚前の道が鎌倉街道のようである。武蔵野の道は今でも古道が残っていて、微妙な曲がりがあるので面白い。

Cimg0615

公園のようだが何の施設もない三角空き地の北寄りに覆屋があり、大きな庚申塔が祀られている。江戸時代中期のもので、徳川吉宗が新田開発を奨励して開墾されたひとつがこの地域である。昔はもっとたくさんの高い樹木があったが今は灌木が多い。

Cimg0613_20240412205501

左の駒型庚申塔は享保6年(1721)7月の造立で、日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿の図柄である。「奉建立庚申供養塔」「神代村講中七人」の銘がある。中央も駒型の庚申塔で、日月、青面金剛像、三猿が描かれており、正徳5年(1715)11月の造立。「野崎村、深大寺村山野、深大寺宿」の地名が読める。右の少し尖った駒型庚申塔は享保4年(1719)11月の造立。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿の図柄で、「奉供養庚申」「深大寺村庚申講中 同行拾五人」とある。

場所  調布市深大寺北町6丁目8-19  map

| |

« 武蔵境通りの聖観音(調布市深大寺北町) | トップページ | 長久寺の石仏(三鷹市大沢) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 武蔵境通りの聖観音(調布市深大寺北町) | トップページ | 長久寺の石仏(三鷹市大沢) »