辻の庚申塔(調布市深大寺北町)
諏訪神社から南西に続く道は古くからの村道。諏訪神社は野ヶ谷という谷地の右岸に立つ神社で、現在もこの辺りは少し標高が低い。かつてはこの谷地全体に田んぼが広がり、諏訪神社より高い所には桑畑が広がる農村地帯であった。その南西への村道がもう一つの北西から南東への村道と交差する場所に庚申塔が立っている。
この辻は確かに視界が悪く出合頭の事故も多そうな場所で、その為か交通安全ののぼりが立っている。祀られている庚申塔は駒型で、寛延元年(1748)10月の造立。日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿の図柄である。尊像右には「庚申供養塔」、左には造立年があり、下部には「深大寺村講中 三十人建之」の文字がある。
昔は野ヶ谷の十字路で通行人の目印になっており、昭和前期には覆屋があり馬頭観音もあったという。裏の地主の渡辺家が守り続けているらしい。それが300年近く経っても良い保存状態である理由なのだろう。後ろにある小さな地蔵菩薩坐像は昭和16年(1941)5月の建之。他には特に刻まれていない。
場所 調布市深大寺北町4丁目1-1 map
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