轡神社の石仏(板橋区仲町)
板橋区仲町の西側を南北に走る古い道はかつての鎌倉街道と言われている。石仏の多い専称院から南下すると200mほどで小さな神社がある。名前を轡(くつわ)神社という。創建年代は不詳だが、徳川家康の乗馬の轡(くつわ)を祀ったとも、馬蹄を祀ったとも言われる神社。昔は轡権現社と呼ばれていたらしい。
この神社は百日咳に霊験あらたかな神社として知られ、参拝者も多かったという。神社の境内の南角には明治4年(1871)10月建立の角柱型の道標があり、「是より二丁 轡神社道」とあるので、これは二丁(218.8m)という距離から川越街道の辺りにあったものだろう。
もう一つの石塔は櫛型角柱型の巡拝塔である。「奉納大乗妙典六十六部日本廻国」とあり、造立年は寛政2年(1790)3月。「轡大権現社建立 初戸谷村 山中村 下板橋宿」の銘がある。江戸時代は川越街道からこの旧鎌倉街道に入って轡神社にお参りする人も多かったのだろう。
場所 板橋区仲町46 map
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