柳沢庚申塔(西東京市田無町)
ちなみに西武柳沢駅を知る人はこの柳沢の読みが「やぎさわ」で西東京市の地名柳沢の読みも分るのだが、そうでないとなかなか「やぎさわ」とは読めない。もともと柳沢の東側には青梅街道の柳沢宿があり、多くの旅籠や店が並んでいた。前述の高野山道標の向かいに立つのが柳沢庚申塔という大きな石塔なのだが、この庚申塔は元々100mほど西にある青梅街道と所沢(秩父)街道の分岐点にあった田丸屋の前にあったもの。
田丸屋があった場所には看板だらけのビルがあったがそれも取り壊され今は戸建の民家が立っている。大きな笠付角柱型の庚申塔は青梅街道の歩道に囲いに囲まれて立っていた。屋根はなく野ざらしである。この庚申塔は道標も兼ねており、交通の要衝であった場所からの移設だが、ここもまたかつての交通の要衝である。
日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿の図柄で、造立年は享保8年(1723)10月。前面縁には「奉供養庚申待 武刕多摩郡田無村」の文字、側面には蓮葉が描かれ、「是より左リ あふめミち 為二世安楽也」とある。道路側には「是より右 はんのふ道」とあるので、青梅街道と秩父街道の分岐点を指していることは明らかである。
場所 西東京市田無町2丁目22-10 map
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