延命子育地蔵尊(板橋区中板橋)
東武東上線中板橋駅のホームから北側に見える寺院が曹洞宗の福泉寺。埼玉県の坂戸に創建したのは寛保年間(1741~1744)で、昭和17年(1942)に中板橋に移転した。福泉寺が移転してくる前、この場所には石神井川の水を利用した「遊泉園」というプールがあったらしい。当時の地図を見ると東上線の北側におむすび型のプールがあったようだ。
その遊泉園プールがあったので、現在の中板橋駅の場所には臨時停車駅が出来た。それが昭和8年に常設されて中板橋駅となったという近代史である。昭和17年に福泉寺と共に移転してきた、門前の延命子育地蔵尊は、一時中板橋の商店街に移設され、それをきっかけに縁日が始まったりして中板橋の発展と共に信仰を厚くしてきた。
地蔵菩薩は丸彫の半跏像で、説明板には延享3年(1746)10月とあり、台石右側に刻まれている。造立年の脇には講中150人、当寺三世孤峯とも書かれている。正面には「万霊塔」、左面には「願以此功徳普及於一切 我等與衆生皆共成仏」の文字がある。
場所 板橋区中板橋29
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