新田橋地蔵堂(稲城市矢野口)
弁天通りを京王よみうりランド駅に向かって歩いていくとやがて三沢川に達する。この辺りの三沢川の流程は昔からほとんど変わらない。矢野口の渡しから続く弁天通りは昔の大山道である。大山詣での武蔵国の人々が沢山往来したことだろう。
新田橋はコンクリート橋だが欄干は木製になっており、かつての大山道だった頃の名残りを感じさせてくれる。ちょうどこの橋を渡った向こう岸に堂宇が見える。堂宇の中には地蔵菩薩が2基祀られている。左の地蔵菩薩坐像は基壇の石が少しずれていてバランスが悪そうだが、下手をすると100㎏を超える地蔵菩薩像なので容易に直すことはできそうにない。
左の地蔵の造立年は宝暦5年(1755)9月。「念仏橋供養」の文字がある。「武州多摩郡矢ノ口村」の銘がある。右の地蔵は造立年など一切不詳である。昔の街道に立つ石仏はやはりそれらしい魅力を感じられる。
場所 稲城市矢野口2240
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