中村家馬頭観音(多摩市関戸)
上の都道(古道鎌倉街道)には石仏など史跡がたくさんある。さすが新田義貞軍対鎌倉幕府軍の戦いや、江戸時代以降の大山道として賑わった歴史が息吹いている。関戸古戦場・下の地蔵から南へ下る(坂は上り坂)と数百mで熊野神社下の上の地蔵だが、その少し手前に大きな旧家がある。
旧家は中村家という。門のわきには燈籠があり、その横には馬頭観音が立っている。この燈籠は常夜灯で、「秋葉山常夜燈」と呼ばれているもの。この辺りがもともとは関戸村の中心であった。脇にある馬頭観音は80cmほどの基壇の上に建てられている。
正面には「馬頭観世音」、右側面には明治36年(1903)6月の造立年が刻まれている。左側面には「願主 中村?蔵」とあるが、一文字解読できない。前の道路は旧鎌倉街道だが、江戸時代以前には「鎌倉往還」とよばれ「いざ鎌倉」となると御家人が馬を駆って馳せ参じる道であった。東京都周辺の鎌倉街道は、主に多摩エリアを通っていた上ノ道、品川近くを通っていた中ノ道、千葉から浅草を通っていた下ノ道があったが、ここは上ノ道である。
場所 多摩市関戸5丁目12-26
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