橋場下墓地の石仏(小金井市前原町)
武蔵小金井駅から南へ伸びる都道15号線が霊園通りと分岐してまもなくかなり細くなった野川を渡る。そのすぐ先に変則的な交差点があり、南西の一角に墓地がある。この墓地は橋場下墓地と呼ばれている。おそらく小字では橋場という地名があったのだろう。
都道側に数段の階段の入口がある。入るとすぐ左手に大きな堂宇があり、石仏が3基並んでいる。左端(都道側)の背の高い丸彫の地蔵菩薩立像は正徳4年(1714)8月造立。「奉造立念仏供養有無二縁尊」「武刕多摩郡府中領小金井村」の銘がある。隣は丸彫の地蔵菩薩坐像だが頭部は欠損している。造立年は明和5年(1768)4月で「奉納四国西国坂東秩父供養塔」の文字が基壇に刻まれている。
堂宇の右端には笠付角柱型の庚申塔が祀られている。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿の図柄で、安永3年(1774)11月の造立。「武刕多麻郡府中領小金井村講中」の銘がある。
堂宇を背にして、都道側の塀沿いに複数の石仏が並べられている。その中に珍しいものがある。写真の駒型の線刻で描かれた庚申塔である。造立年は宝永5年(1708)で、青面金剛像は確認できる。「奉造立庚申并百万遍念佛供養所」の文字もある。線刻は極めて珍しいもの。小金井村の村人12名の講中によるもので、しっかりとした保存をしてほしいものである。
場所 小金井市前原町5丁目16-26
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