滝之院の石仏(2)(国立市谷保)
滝之院は現在は広い墓所となっており、滝之院墓地管理組合が管理している。入口を入るとすぐに堅牢な建物があり、滝之院という扁額がかかっているが何の建物かは分からない。
この建物の裏側一帯が墓地になっている。墓地の中ほどにあったのが背の高い2基の地蔵菩薩で、かろうじて屋根がついている。
左の丸彫の地蔵菩薩立像は合掌姿のもので回国供養塔。「奉納大乗妙典六十六部之塔」の文字がある。造立年は正徳2年(1712)である。右の丸彫の地蔵菩薩立像も同様に回国供養塔で、こちらも「奉納大乗妙典六十六部之塔」とあり造立年は正徳6年(1716)で、おそらくは対のものをして建立されたのだろう。
少し奥にある歴代住職の墓石が並ぶところに古い石仏があるという。この聖観音像がそれらしい。舟型光背型で「當住寛永19年4月 施主敬白」とあるが、これは命日なので造立は寛永19年(1642)以降の可能性が高い。
また墓地の中ほどには多数の板碑が並べられている場所がある。11枚の板碑は鎌倉時代から室町時代にかけて造られたもので、ここにあるのは建武元年(1334)から宝徳2年(1450)にかけて造立されたものだという。重なっていて読めないが資料によると、遠藤家のもので古いものから、建武元年(1334)が2基、康永3年(1344)、貞治2年(1363)、貞治5年(1366)、応安5年(1372)、明徳4年(1393)、応永24年(1417)、応永27年(1420)、宝徳2年(1450)で1枚は不詳とのこと。鎌倉末期から南北朝時代、そして応仁の乱の前までのものである。
場所 国立市谷保5217
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