門前金山塚の庚申(東久留米市氷川台)
東久留米市氷川台は市の北部にある地域。西側は西武池袋線が境だが、東側は門前大橋通りが境となっている。門前というのは古い地名で現在の大門、氷川台、東本町の地域にあたる。昔は門前村で、古い地図を見ても門前大橋通りが門前氷川神社の北で二股に分岐している。
この二又の頂点に覆屋があり、庚申塔が祀られている。ちょうど地元のご老人がお参りされていたので話を伺った。「昔はここは急な坂でねぇ、庚申様も崖の上にあったんだよ」とおっしゃる。この坂道は金山坂と呼ばれ、坂上で清戸道・所沢道に合流する。
市の史料に当時の写真があったので拝借した。確かに今とはまったく違い7~8mは高い場所にある。石仏探訪をしているとたまに地元のご老人に話を聞くことがあり、いつも参考になる。こういう民間の記憶は大切にしたいものである。
庚申塔は笠付角柱型で享保19年(1734)2月の造立年がある。日月、青面金剛像、二鶏、三猿の図柄で、青面金剛はショケラを下げている。右面には「惣村供養佛」の文字があり、多数の願主名がある。貫井姓、野嶋姓が多い。左面にも同じく「惣村供養仏」の文字があり、こちらには女性名がある。
堂宇の左わきにあるのは燈籠で、「猿田彦・・」の文字がある。これも庚申塔と呼べそうだが、剥離が進んでいて文字が読み取れない。造立年は明治15年(1882)4月とある。当時はもちろん崖の上にあったわけで、史料によると「三叉路の塚上にあり、以前は道路いっぱいに老樹が覆いかぶさり昼間でも暗かった」とあるので、明治時代に燈籠が建てられたのだろうか。今は笠部と竿部だけになっている。
場所 東久留米市氷川台2丁目3-2
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