山中坂地蔵堂(立川市富士見町)
山中坂は富士見町5丁目24番地付近から、斜めに下る坂。古くから崖上の山中集落の人たちが、段丘下の田畑を耕作するのに上り下りした道である。富士見町の名の通り段丘の上からは富士山が望める。崖下は用水路を兼ねた残堀川が流れ、山中坂橋が架かっている。
丸石の擁壁の間にしっかりとした堂宇がある。山中坂地蔵堂で古いものではない。祀られている丸彫の地蔵菩薩像も昭和のもの。戦災供養の地蔵尊である。かつてこの坂の斜面には防空壕2つがあった。当初は市の公文書を保管する倉庫だったが、戦火が深まると空襲警報が鳴るたびに近所の人々がここに避難するようになった。
基壇には「戦災、供養、地蔵尊」の文字がある。昭和20年4月4日の空襲でここに逃げ込んで被爆した42名を供養するもので、3回忌の時に建造された。施主は富士見町5丁目の罹災者一同とある。南無。坂上の細道は江戸時代からの古道。昔はこの細道が青梅道(五日市道)と呼ばれる街道だった。
場所 立川市富士見町5丁目25番地先
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