2016年8月 7日 (日)

2016年8月置賜の川 (2)

PLAさんと釣行した沢に翌日も行ってみた。 水量が少し落ちていればとてもいい状況になると思ったからだ。 少し早めに到着したせいか、水温が前日よりも1度低い。 まあぼちぼちやってみるかと入渓。

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前日に偏向グラスを藪こきで紛失してしまったのだが、同じルートで藪を抜ける途中に見つけた。 これは運がいい。 そう思ったが、まだ朝早いせいか毛鉤への反応は全くない。 しばらく遡行するも、どうも昨日よりも悪い感じがする。

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まだ川面に朝もやが立っている。 水量は前日よりも2割ほど落ちてベストな状態なのだが、絶対付いている場所で反応しない。 じっと水中の動きを見ていると魚はいる。 すこし時間をおくために休憩した。

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徐々に反応が出始めたが、中型(5~6寸)が中心で良型はまだ出ない。 それでもボチボチ7~8寸が出た。 のんびり写真を撮ろうとしていたすきに逃げられること2回。 どうも間抜けている。

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リリースした岩魚は少し水中で回復させるようにしてリリースするのだが、時々パニックになって水の少ない方へ逃げる者がいる。 そして進退窮まって写真の様に石に頭をあててフリーズ状態になったりするのもいて、岩魚は愛嬌者で面白い。

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型は最大でも25㎝どまりなのが残念だが、気が付くと予想尾数をとうに超えている。 魚影はや はり濃い。 と言っても6~7割は5~6寸の1年魚だが、それだけ釣れるとなんとなく上手くなったような気になってくるから不思議だ。  もっとも魚影がもっと濃い沢はほかにもある。 今日は雨のあとの水量が落ち着きつつあるベストタイミングだっただけの話である。 もっと慎重にアプローチして、丁寧に釣っていれば大型も出た可能性があると、あとから反省した。

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今日の驚きは、なんとずっと上流で良型の山女魚が出てくれたこと。 背高のきれいな山女魚が、こんな場所まで上がっているとは驚いた。 きっとかなり水が高くなったので、どんどん上がってしまったんだろう。 ここでは何度も釣っているが、こんな上流で山女魚が出たことはない。

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ただ雨後とはいえ、凄い量の蜘蛛の巣が沢を渡すように張り巡らされているので、最初の数投で蜘蛛の巣を払い、糸にまとわりついた蜘蛛の巣を取り払ってから再びポイントに毛鉤を投じるというめんどくさい釣りになるのは致し方ない沢なのだ。

そして上流に行けば行くほど枝も低くかかってくるので、さすがに毛鉤は10本くらい消費した。そういえば最初にこの沢にPLAさんと入った時は、どうぞどうぞ合戦(ダチョウ倶楽部)っぽくなった。 最初にやると蜘蛛の巣で仕掛けがぐちゃぐちゃになる。 仕方なく待っている相方にいちばんおいしい状態を提供せざるを得なくなるのだ。 それも面白い釣り。

今回の最大の試練は釣り終わった後にやってきた。林道に上がって下る間中、50匹以上のメジロアブが私を取り囲んで、私はかみつきの刑に処せられるのだ。 相手は全身飛び道具だから、走ろうが跳ぼうがが容赦なく付きまとう。 ブヨみたいに噛まれた痕が腫れないのが救いではあるけれど、決していいもんじゃない。 タオルを顔に巻いて防御しても、服の上からかみついてくる。なんて奴らだ。 車に戻るまでしばらくはその戦いでかなり体力と精神力を消費してしまった。

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帰りに最奥の集落にある庚申塔と草木塔を拝みに立ち寄った。 こうして楽しく釣りができるのも、ここに住む人々がこの山と森と里を守ってくれているから。 持ち帰って食べることはなくなったが、食べるときと同じように深く感謝して山を下りた。

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2016年8月置賜の川 (1)

8月の第1週にオフを取り山形へ向かった。天候は福島山形県境で部分的に荒れ模様。雨は上がったもののまだ水位が高そうな様子だった。 道の駅で朝方PLAさんと待ち合わせ。 出発時にバッテリートラブルを起こしながらもほぼ時間通りにPLAさんがやって来た。 この水況でどこに入るかはとても重要なポイントだ。

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当初の予定だったH沢は2倍近い水量でちょっと遡行に難儀しそうな状態だったので、M沢に入ることにした。 未釣の渓なのでどうなるかはわからないが水量は遡行も難なくできそうだった。 最初からPLAさんの毛鉤に岩魚が反応する。 これはイケるのでは、と釣り上る。

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PLAさんの毛鉤には愛想のいいM沢の岩魚。 しかし私の毛鉤には反応しない。 これまでもそういうことはたくさんあったし、反対の時もあったから、いる事さえわかっていればいつか釣れると安心していた。

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しかし、沢の分岐まで釣っても結局私の毛鉤には反応しなかった。 この沢は戻りは沢通しなので、ここでどうするか相談して、戻ることにした。 岩魚の魚影が薄いからである。 しかも型が今一つだった。 しかし増水時の逃げ場としては悪くない沢だった。

一旦林道を戻り下り、県道までもどって目的の沢に向かう。 実は中流の水況を見て、朝一番いったんこちらの沢に向かったのだが、時間雨量で通行止めになっていたので、オプションとして前述の釣り場にしたのだった。 しかしもう道路は通行可になっていて、目的の沢にたどり着くことができた。

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「じゃあいつもの本流差しの山女魚ポイントを攻めて」と言いながら以前に良型ヤマメを釣ったポイントに毛鉤を流すといきなりまた良型の山女魚が毛鉤に食いついてきた。 あまりに狙い通り過ぎて変な感じだったが、まあ気持ちは良いものだ。

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水量は平水の5割増し。 いつもは乾いている石がすべて水の中だが、岩魚はマメに反応してくれる。 小型中型が多い。 この沢は水次第の所がある。 水があれば反応はいい。 渇水になると途端に出なくなる。

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まもなく深瀬でPLAさんが大型を掛けた。 なかなか寄せられない。 この沢では何度か尺上も出ているので「尺だ尺だ」とはやし立てて応援した。 本当に良型の岩魚だったが、PLAさんは一応計測するという。

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残念ながら9寸強、もうちょっとで尺岩魚だった。 しかしとてもきれいな岩魚だった。 岩魚は大きくなると用心深くなる。 それを釣るのは半分運、半分腕である。 でもPLAさんは毎年尺岩魚を釣っている名手。 釣った瞬間に「尺かも」と思わせる元気な岩魚だった。

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昼はそうめにすと倶楽部恒例の儀式、沢でそうめん。 PLAさんがつゆを始め一式を担いできた。 コッヘルでそうめんをゆでて、タモ網で沢で冷水に浸す。 沢の水は15度。 冷たいとは言えないが、沢で食すそうめんは本当に美味い。 今年もそうめんが食べられてとても楽しい釣行になった。 PLAさんに多謝。

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2015年9月30日 (水)

2015年の納竿は小菅川で

小菅漁協の年券を買うのだがいつも元を取る回数釣行していません。 というのも近場の小菅で釣るのは春先だけ、今年もまだ3回しかここで釣っていません。 年券は大体日釣券の5日分なので、5回来ないと足が出る訳ですが、やはり今年も今日の4回目で納竿と相成りました(笑)。 とはいえ小菅村には楽しませていただいているので納税感覚でとらえています。

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天気はすこぶる良し、水は平水、気温も涼しいとくれば快適な釣行の環境が整ったといえます。ところが・・・反応するのは針掛かりしない小さな今年生まれの山女魚ばかり。 小さいのを掛けるのが嫌で11号~12号を使っているのですが、秋はこのチビですら一回反応すると2回目はありません。

途中まともな魚影を見たのは1尾のみでしたが、毛鉤を落とすと逃げてしまいました。相当いじめられているのでしょう。 そして私の腕がぜんぜんダメだということも思い知らせてくれます。 もっとも納竿は行事なので、1堰堤区間のみで終わることにしました。

崖を登って脱渓し車に戻ると、なんと役場の加藤源久さんの車が後ろに駐車しているではないですか。 釣りか、キノコか・・・あたりを少し探してみましたが見当たりません。 加藤さんは私の車を認識していないと思うのですが、何せナンバーが187ですから釣り人だというのはわかったと思います。(私は加藤さんの車にも何度か乗せていただいたのでダッシュボードにあるもので間違いなく加藤さんのだとわかりました)

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11月3日の河川清掃の時にこの話を加藤さんにしてみようと思います。 ただ私もボケだからその時まで覚えているかなあ・・・。

そんな訳で今年の釣り期は終わりました。 最後はボーズです。 ボーズは本当に久しぶりですが、雅号が「坊渓」なのでお似合いです。

〔おまけ〕

小菅源流の林道には新しい林道の表示とひっそりと路肩に潜む昔の表示があります。 私は絶対古い方が好きです。 でもわかりやすくして、観光客に来てもらえるのは良いことなので併設のままにしていただけるととてもうれしいです。 今日も白糸の滝には数組が訪れていました。

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<2015/9/30(水)>

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台風と鬼ごっこ

2015年の最後の山形釣行は台風と鬼ごっこになりました。 関東地方では未曽有の洪水が発生し、鬼怒川・思川流域では多数の家屋が流されてしまいました。 その台風が接近している時に山形へ出かけた訳ですが、まあ1日目は釣りになるだろうと考えてのことでした。

夜駆けで山形へ入った頃は置賜地区は100㎜を超える豪雨、しかし県北の最上地方は大丈夫そうな配置でしたので、7月にも行ったKY川に迷わず入渓しました。 さすがにこんな時に釣りに来る奴はいないらしく先行者も後攻者もいません。

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川は平水でした。 ところがチビ山女魚しか出てくれません。もっともこの下流域はあまり大きな魚は出ないので、まあこんなものかと山女魚と遊びました。 ほぼ全国の河川が洪水に近い状態なのに、今日だけでしょうがここが釣りになったことは幸運だったといえるかもしれません。

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昼時になり上流までやろうかどうか迷いましたが、年齢も年齢なので迷ったときは撤退という鉄則に従って脱渓し、登山道を下ることにしました。 20年ほど前に源流で雷雨があってぎりぎりで戻ることができた経験があります。 あのヒヤヒヤ感は味わいたくはありません。ましてや単独釣行ですのでなおさらです。

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毎年、釣りシーズンの終わりを告げるツリフネソウとキツリフネが群生していました。 何年か前の豪雨で崩れた沢筋は登山道から遥か見上げる崩壊の源頭までツリフネソウが何百何千と咲いていました。

今年はもしかしたらこれで納竿かなと思いつつ、降り出した雨から逃れるように車に戻りました。午後は最上川を下り、鶴岡の加茂水族館(別名クラゲ水族館)へ立ち寄りましたが、ニュースで東北道が洪水と土砂崩れで通行止と聞き、新潟経由で東京に戻りました。 遠かったけれど、意外と新鮮なドライブでした。

<2015/9/9(水)>

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2015年9月 6日 (日)

2015年 KY川で尺上を狙う

7月16日木曜日、台風12号が西日本を襲っていました。 東北地方のいいところは奥羽山脈や月山、飯豊山塊が山の向こうとこちらで天気を違えている点です。 山形県の天気は概ね4つの区分、庄内・最上・村山・置賜で違うことがあります。 この日も村山置賜は雨ですが、最上は曇りでした。 朝の天気予報を見て、最上に行くことにしました。
場所は毎年通うKY川。 人気河川なのでいつも先行者に入られてしまいますが、それでも釣れます。 ちょっぴり期待しつつダム上の車止めまでいくと残念ながら地元山形ナンバーのワンボックスが止まっていました。 川を覗くと100mほど上流で竿を振る姿。 邪魔をしないように上流域まで登山道を歩いていきました。

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釣り始めるころには雨が落ちてきました。 しかし最上の予報は大雨にはならないということなので、ゴアテックスのジャケットを着てそのまま釣ります。 しかし今日も気温が高くたとえゴアテックスでも汗が流れてくるほど蒸し暑いのです。 雨はまた、魚の警戒心を解くので釣果は期待できます。 ここは何度も尺上を見ている場所ですしね。Dscf0417
しかし、釣れるのは25㎝クラス。 それで文句を言ってはいけないのですが、去年は目の前でPLAさんが、その前は目の前で得さんが尺上を掛けるのを見ていますので、期待は高まるばかりです。 しばらく行くと目の前の深瀬で尺上が定位しています。 そっと毛鉤を魚の50㎝上流に落とすと水面にフワッと出てきて毛鉤をコンマ何秒かの間観察しています。 合わせの体制を整えて「さあ、来い」と構えていると、毛鉤を見切って深みに入ってしまいました。 やはり尺上は手強いです。

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沢の出合を過ぎたところで、写真のポイントですが、複数の魚の気配がありました。 ここは慎重に攻めようと考えて、岩の際からじっくり探っていきます。 何投目かに良型が毛鉤に反応してフッキングしました。 すぐには寄せられない大きさです。ようやく足もとまで引き寄せ、ランディングネットに入れたその時、魚が外れてしまいました。 大きさはちょうど尺くらいでしょうか。 ランディングネットから跳ねたその岩魚は、濡れた岩の間を跳ねて流れに消えてしまいました。悔しいですがあっぱれな逃げ足(岩魚に足はないか・・・)。

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あきらめて滝まで進もうとすると目の前の大岩にたくさんの倒木が引っかかっています。 これは面倒だなと思いましたが、何とか抜けることができました。 この部分は沢通しなのですが、実は大岩の左側を巻くことができます。

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倒木から滝までにさらに1尾を追加して、この滝で納竿にしました。 この上も釣れると聞いていますが、昨日からの疲れが蓄積しているので、無理は禁物です。 単独釣行のときは自分を撮るのは結構面倒です。 いちおう記念写真ということで・・・。

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沢の出合まで沢通しに戻るとそこからは斜面に付いている登山道を下ります。 この登山道が気持ちいい道で、たくさんの植物、たくさんの生き物を感じながら歩いて行けるのです。 この山域にはたくさんのカツラの巨樹があって、里にあれば注連縄を巻かれるような幹回りのカツラがあちこちに生えています。 気持ちのいい道を下っていくといつしか雨は止んでいました。 ダムからは道路も全く濡れていませんでしたから、釣り場の周りだけの雨だったようです。

いつ来ても釣れる、釣り人は多いけど自然の豊かさは素晴らしい。 そんなこの川をまた来年も訪れたいと思います。
2015年7月6日 木曜日 9:30~14:30 水温 15度

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聖地沢 2015 with PLAさん

2015年7月15日水曜日、『水曜、釣りでしょう』のPLAさんと月山の聖地沢に釣行しました。 今回は昨年のかいぱぱさんとの釣行から1年ぶりの抜け道コース。 去年すでに結構荒れていて途中で迷いそうになったので、今回はGPSルートを確認して進みました。

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案の定、去年迷った辺りでまたまた藪に阻まれ迷ってしまいました。 しかしここに20年前から通うPLAさんの記憶と、私のiPhoneのGPSで何とか踏み跡を見つ入渓点に到着することができました。 数年前に同行した時に着けた黄色いペイントが取れ掛かっているので、道すがらPLAさんは赤ペイントを目印につけていきます。

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ここからは崖を降下します。 できればザイルが欲しいところですが、20年間同じ場所に雪の重みで倒木化した広葉樹があって、それをつたって下降することができるのです。 毎度不思議に感じるのですが、広葉樹の粘りは大したもので、倒れたまま成長しています。 そして樹木にとって20年というのは短い期間だということもあるでしょう。

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崖を下ったあとはまず沢の水で顔を洗いクールダウンします。 毎回ここでこんな風になっていますが、今年は特に気温が高く頭から沢水をかぶりました。 水温は15度ほどなのでとても気持ちがいいのです。

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そうめにすとの聖地沢とは言っても割と釣り人は入ります。 去年のかいぱぱさんとの釣行では見事に先行者に追いついてしまいほとんど釣りになりませんでした。 なので今日は十分早めの入渓をしたのですが、今一つ岩魚の出が渋いのです。 まるで9月のような感じでした。

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この沢はいつも釣果を裏切らず、ツ抜けどころか30尾以上釣れることも多いのですが、今日はかなりシビアな反応です。 例年なら毛鉤を落とせば我先に飛びついてくる岩魚が、用心深く毛鉤の手前でターンすることもありました。

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それでもPLAさんはボチボチ釣りあげていきます。 最近だいぶスリムになって動きが良くなってきたPLAさん、それに比べて相変わらずメタボの私。 見習ってダイエットしなければとこういうときは本気で思います。

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後半に入り、ちょっとぼーっとしてきました。 どうも熱中症気味になっているようです。 自覚症状を感じていたのですが、PLAさんから「顔が真っ赤ですね、熱中症ではないですか?」といわれてやはりそうかと納得。 少し休みながらの釣行になりました。

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それでも沢の岩魚は遊んでくれるので頑張って釣っていたのですが、脱渓点まで1時間くらいのところからはかなりの脱水症状になりかけてきました。 平らなところでしばらく寝て、顔を冷やして、休憩せざるを得なくなってしまい、PLAさんに世話をかけてしまいました。

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しばらく寝ていたら楽になってきたので、杣道を下っていきました。 一人だったらどうだったろうと考えると、こういう山岳渓流では同行者がいることは本当に心強いのだと改めて感じました。 PLAさん、ありがとうございました。

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2014年4月26日 (土)

今週はホームの日川

先週に引き続き今週も釣りに出掛けた。 東北に行こうかとも思ったが、寒河江の名人の情報ではまだ雪代が多くて釣りにならないとのこと。 確かに毎年GWに出掛けては、時期尚早だったと後悔するのに、何年経っても行こうとしてしまう。

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運よく今週も中央道は渋滞皆無。 東名・関越が渋滞しているのにいったいどういうことなのだろう。 もっとも自分にはとてもありがたい。 SAも混雑していないようだが、SAは味気ないのでほとんど立ち寄らない。 なんだかレジャー施設の駐車場に並んで入っていくようで好きじゃない。

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いつもの釣り場は標高1300mから。 標高1000mを超えたあたりから沢筋に雪渓が残っているのが目立つ。 今年の2月に山梨で100年に一度の大雪が降った。 甲府で1mをはるかに超える積雪だったから、この山間に残っているのは不思議ではない。 ただ、20年近くこの川に通っているが、GWの時期まで雪が残ったことは一度もなかった。 早速水温を測ると6.7度。 これは厳しそうだと初めから気が滅入るが、まあ出なくはないだろうと釣り上った。

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低水温を予想して今日はウェーダーを履いたが大正解。 スパッツでは死んでいた(笑)。 魚の反応が出始めたのは小一時間釣り上ったあたりからだった。

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小ぶりなアマゴが掛かった。 15㎝程のサイズなのに一等ポイントにいた。 大物は淵の底なのかもしれない。 日川は富士川の支流なので元来アマゴである。 しかし笹谷峠を越えた桂川水系は相模川の支流だから元来ヤマメ。 そして日川の西側の大菩薩嶺を越えた向こう側(多摩川水系)もヤマメ。 ここはアマゴとヤマメの境目なのである。

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水はとてもきれい。 しかし今日は雪代のヌルに苦戦した。 この川で雪代のヌルに苦しむなんて想像もしなかった。 乾いた水面上はきれいな花崗岩と礫岩なのだが、水面下の岩にはヌルヌルがまとわりつき、岩の上に足をかけるとズルっと滑る。 気を付けてはいたが、一度だけ日陰の岩で滑って転んでしまい、膝を打ち付けた。 しかしコケ方が上手くなったので、怪我一つなし。 油断は禁物だが、コケる前提で歩いていると、その瞬間はスローモーションのようで、一瞬のうちに竿を投げ出す場所を決め、手をつく場所を決め、無理せず転んでいる自分にちょっと驚き。 毎年何回か同じようなコケ方をする。コケ名人かもしれない(笑)。

結局、15㎝前後のアマゴ5尾が今日の釣果だった。 この水温なら満足できる。 しかしあの大雪が今年の山梨の渓流にこれほど影響を与えているとは想像しなかった。

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天目山まで降りてくると標高は1000mを切る。 サクラが満開だ。 コブシも満開、そしてすでに山吹が咲いていた。 なんだか1か月を凝縮したような風景だが、これも今年の特殊な状態のように思う。

帰りの中央道も全く渋滞なく1時間半で帰ってきた。10時に家を出て、昼から釣り始め、5時過ぎには家に着くというノンストレスな釣行で気分爽快だった。

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2014年4月19日 (土)

菅野川(今年の解禁釣行)

暖かい日と寒い日が交互にやってくる、いわば三寒四温の季節になって、漸く毛鉤シーズンに入ろうかという気候になってきた。春は天気の予測が難しくなかなか予定が立てにくいが、来週はGWに入ってしまうので、今週を解禁釣行に決めた。

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菅野川にはたくさんの釣り人が入っていた。ところがいつもの入渓点には誰もいなかった。中央道の渋滞もなかったし今日はついている。早速支度を済ませて堰堤の右岸から川に入った。水量は平水。山梨の大雪の影響はこれくらいの山ではもうなくなっているようだ。

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下流を望むとそこはかつての姿は皆無。きれいに護岸され趣はなくなった。今年菅野川は下流から上流まであちこちで重機を入れて護岸工事を進めている。釣り人には不満だが、住民の皆さんにとっては災害を防ぐ一助なのかもしれない。

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水は意外と冷たい。水温を測ってみると8.1度。この川では3月の水温だろう。これは厳しそうだと予想したが、案の定なかなか反応がない。1時間余り釣っても何も反応がないし、魚影も見えない。やっと深瀬からちょっとサビ気味の岩魚が毛鉤に飛びついた。手元に寄せて写真を撮ろうとしたら、見事に逃げられた。その後しばらくチビヤマメが顔を出すが、毛鉤を咥えられるほどの型ではない。それでも昼食を取ってからは魚が出てくるようになった。

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やっと針にかかるほどヤマメが出たがよく見るとアマゴ。 少しだけ朱点がある。その後徐々に型が大きくなってくれた。

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それでもまだまだ17㎝どまり。基本は放流河川なのでこんなものかもしれないが、この都留漁協管内では良型の情報も多いので、毛鉤は12番~14番、ラインは4Xのまま、それでも反応してくれるのはテンカラだからだろう。

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やがて堰堤に着いた。この堰堤から上では型が小さくなる。なのでポイントごとに慎重に釣る。連続してそこそこの型が毛鉤に反応した。どちらも20㎝以上のまずまずの型だが、残念ながら毛鉤を咥えない。一度出たヤマメは二度は出ない。堰堤の手前でも良型が反応。これも毛鉤のわきに出た。まだ水面の虫を咥えるのに慣れていないのだろうか。

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そして堰堤手前でようやく24㎝のヤマメが登場してくれた。解禁でこの型が出ることは少ない。少なくとも僕の腕ではそうなのだ。何となくいい年になりそうな気がしてきた。単純な脳みそかも。

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川のほとりには春の花アブラチャンが咲いていた。今年はアブラチャンと桜とコブシがほとんど一緒に咲いている。もう少しすると渓魚も毛鉤にたくさん反応してくれるようになるだろう。

ちなみに今日は帰りの中央道もスイスイだった。まだ来月まで高速料金は土日半額なのだが、消費増税でレジャーに出かける人が激減しているのかも知れない。ひどいときは大月まで(から)3時間なんて時もあったが、そういう異常事態はなくなってくれるといい。むしろ平日を安くして、物流コストを下げてくれたほうが国民にとっては喜ばしいと思う。

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2013年9月15日 (日)

渇水の日川を釣る

三連休初日の土曜日、台風18号が接近しているので好天はこの日だけと山梨の日川に向かった。中央道の渋滞は想定内だったが、勝沼ICまで3時間掛かった。普段は渋滞していても2時間余り、通常は1時間だから、もっとも酷い部類の渋滞だったと言える。

中央道の渋滞は東北道や東名と違って、サンデードライバーの運転レベルに起因すると思っている。登坂車線があると見た目空いているそっちへ入り、その合流で停車するくらいまで速度が低下。単純に合流ができないのに合流回数を増やしているからだ。ルールを作る側が、渋滞時の登坂車線走行は路肩走行と同じという認識をしないと改善できないだろう。

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水温は高めだが適水温の範囲内。当然釣り人は入っているが、関東の渓では気にしてはいられない。しかし、釣り人よりも手ごわい相手がいる。それはこの時期特有の渇水。特に今年は酷い渇水なのである。

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写真の右側には流れがあって、左は水が無い。真ん中の岩の所で小さな滝のようになって地下に水が落ちていく音が響いている。伏流水になっているのだ。渓魚たちは伏流の中でも生きていけるらしい。それが証拠に水量が戻ると湧き出てくるように餌を追う姿が見られる。

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流れのある部分の本流でもこの程度。普段の半分しか流れが無い。渓魚は走りもしない。水溜りのようなところに数センチの稚魚が居た位である。これではどうしようもないと判断して、小沢に突っ込む作戦に変更。

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小沢に入るとハコネトリカブトがあちこちに咲いている、9月から10月が花期の毒草。花はいかにも毒のありそうな色合いをしている。でも花はどうでもいい、未だに毛鉤に食いつく魚も居ないのだ。このままだとボウズになってしまう。

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小沢の滝まで来たがまだ反応が無い。 過去この小沢ではここまで数尾は出たのにと思うとここで引き返そうかと言う気持ちが出てくる。しかし滝上でようやく瀬尻にいた岩魚が毛鉤に反応した。食い込まず、掛ける事はできなかったが急に期待が膨らんできた。

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そしてようやく出た。17㎝の若い岩魚だったが本当に嬉しかった。12番の大きな黒いパラシュートをきっちり咥えてくれた。それでこそ岩魚くん。

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写真の小さなポイントで出てくれたのだが、渇水でもうここしかいないだろうというくらいの場所だった。満足したのでここで納竿。

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沢の上流まで行くと10mほど斜面を登ったところに杣道がある。これを使って楽チンに戻れるわけだ。こういう沢はいい。沢通しは疲れるから。

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途中大きめな動物の足跡を見つけた。いのししのようだが長さが10㎝近くある。鹿(5~7㎝)にしてはどう見ても大きいし、いのししとしても大きいほうだ。大きないのししは嫌だな。

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道路に戻ると、ススキが秋の景色を作っていた。子供の頃から今だにススキとカヤをいつも区別できないでいるが、このススキは秋の代名詞。 団子とお月見とススキでセットになっている。

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いつも釣り終えたあとに山の代表と見込んで感謝している大クヌギの向こうでカエデが紅葉を始めていた。山の神がもうすぐ渓流釣りの季節が終わるよ、と言っているような気がした。

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2013年8月25日 (日)

G沢釣行

土曜日は茨城のNOBEさんと待ち合わせ、朝日山系の渓に一緒に釣りに行くプラン。しかし、現地は増水していて、何とか釣れなくも無いがリスクが大きいと判断して中止した。

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ここは最初の渡渉箇所が目安になるのだが、無理はやめようということになった。ちょうどつくばナンバーのフライフィッシャーが来たので、頑丈そうな彼にこの釣り場を譲った。NOBEさんは午後から用事があるので、同行はまた次回にお預けということになった。

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NOBEさんと別々に行動することになって、もしかしたら山の向こうは増水していないかもしれないと思いつき、30分ほどのG沢に行ってみた。入渓点から沢を覗くと平水。先日の豪雨で荒れて崩れている箇所は多いが釣りになりそうと判断して、沢に沿った踏み跡を下流に下った。

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沢には写真のような両岸を渡すような大きな倒木がいくつかあって、崩れている箇所も見かけた。流れはかなり変わってしまっているが、豪雨から1ヶ月近く経つので淵も多少掘れている。岩魚の付き場が出来つつある感じ。

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次第に日差しが強まってきて、山の残暑が襲ってくる。気温は30度近くなってきた。汗を拭きながらの釣行になる。

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水温はなんと15度。 この沢でこれほど高い水温になったことは無い。汗がさらに出てくる。岩魚は小型から中型ばかりだが反応がきちんとあるので安心した。

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もともとこの沢の岩魚は中小型が中心だが、去年は結構型が良くなった。魚影が濃いのであまり大きくならないと思っていたが、一旦荒れてもとに戻るとこうなるのだろうか。

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沢の途中で流れが広がった場所に2本のミズナラがあって1本が根元から折れて倒れていた。左の樹木は溢れた激流に耐えたが、右の樹木は耐え切れずに倒れたのだろう。こうして大きな樹木が倒れるとまた新しい生命が溢れてくる。残ったほうの樹木も幹は傷だらけだった。また大水が出たらこっちもやられてしまうのかな。

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岩魚は適度に相手をしてくれる。昨日良型に遊んでもらったので、つい型が小さいと思いがちだが、1投1投にストーリーを持って岩魚に敬意を払いながら釣る事にしているので中小型でも楽しい。

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こんな風に瀬尻はまだ小石で埋まっているが、その上の石脇からちゃんと出てくれるので楽しくなる。途中から入渓したので、2時間ほどで堰堤に着いてしまった。堰堤でご挨拶の1尾を追加する。

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この堰堤から上もよく釣れるのだが、到着時に誰かが入渓していたようなので今日はパス。この沢も復活してきている。どんな豪雨で流れが変わっても、岩魚というのはたいしたものだとつくづく思う。

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自然と岩魚に感謝。今回は欲張らず、そこそこの釣りで爽快感。毎年こうして山形の奥山の渓流で遊べることを本当に幸せに感じる。

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